週1ランナーのおんも遊び再開計画

単身赴任中の50代社畜サラリーマンの悪あがき。

東京マラソン2007 <昔話:マラソン経験ゼロからのフル その2> 

再び17年前の東京マラソン話。
(前回記事はコチラ

出場決定後3ヶ月が経ち、いよいよ本番。
当時書き残していたメモ書きを見ると、
「寒い」「痛い」「腹減った」「応援ありがとう!」
という感じだったようで、そのキーワードごとに転記します。

「寒い」
5時起床。やる気満々で目覚め良し。
しかし雨ががっつり降っていて出鼻をくじかれる。初マラソンで雨&寒いなんて難易度高し・・。天気予報も悪いまま。
初心者にとっては何を着て走るかってのはただでさえ頭を悩ます問題。加えてこの雨でさらに悩む。
正直にカッパを着て走ることにすればよかったのに、午後雨は上がるという予想を信じ、カヌー用のラッシュガードの上に長袖シャツを重ね着して走ることに。
下はチャリンコ用のパッドがついたパンツで走ることに決定。
(マラソン用のウェアなど無く、全て他の趣味からの流用していた様子。
 17年経った今も上着はチャリウェアにしようかと。)

6時半自宅出発。電車内にチラホラ参加者の姿が見える。
7時半新宿着。降りてすぐトイレ。すごい人だかりだ。
途中見つけたミールサービスであんぱんをもらう。
バナナも食べようかと迷ったが、25km地点にあるらしい「給食所」で食べればいいかとスルー。(ここでもらっておけば、、、。)

集合場所に着くと皆さん雨宿りのため、橋の下の人口密度が高くなっている。
天気さえ良ければ快適なのに・・。
荷物預かり所でポンチョをもらえた。寒い中、これは本当に助かる。
最後にトイレ。家で水分を多く取ったのでトイレが近い。次回注意。
そしてあっという間にスタートラインへの整列の時間に。
整列するも、雨がひどくストレッチすら出来ない。普段の練習でもあまりやってないのであきらめ。結局屈伸一つやらずにスタート。(これも大失敗だったか)

なんせ3万人もいるので、自分がスタートラインを切ったのは先頭がスタートしてから20分後。スタート地点にこの大会の提唱者「石原都知事」の姿も。周囲のランナーともども「慎太郎ありがとう~」と盛り上がる。こういう壮大な行事開催を提案し、実現してしまう政治力、行動力に感謝しながらスタート地点を通過。
新宿を過ぎて歌舞伎町あたりに来ると、いつも見慣れた道路を閉鎖してど真ん中を走る非現実を実感。すごい大会だわこれは。
靖国通りが人で埋め尽くされる異様な光景。沿道からは多くのボランティア、観客の方々が声援をしてくれる。和太鼓演奏や、ダンスなど観客も楽しめるような趣向も。
しかし寒い。
防寒用に配られた「東京メトロポンチョ」は助かったのに、途中少し雨が上がったあたりで脱ぎ捨ててしまった。これも失敗。銀座あたりで再び雨が強くなり、かなり体温を奪われることに、、。

「痛い」
練習では20kmまでは走っていたものの、その先は未知の領域。フル経験者からは「30kmの壁」は確実にあるので注意と忠告されてはいたけれども、そんな恐ろしそうなものは本番の1度だけ経験すれば十分と、何の対策もしていない。
途中30km近辺まではかなり調子よく、ほぼ1時間/10kmのペース。
「これはもしかしてサブファイブいけるか?しかも4時間台前半?」
などと期待して走るも、25kmを超えた浅草あたりから普段痛くならない方の膝に違和感を覚える。そしてついに30km付近から急に膝に力が入らず、踏ん張りが効かなくなり、文字通り「ガタガタ」になる。「これが30kmの壁か」と愕然。
ここから40kmまでは精神的にも肉体的にもかなり厳しいものでした。

「腹減った」
25km過ぎから燃料切れ。空腹に悩まされました。
頼りにしていた給水所にあるはずの補給食が品切れとなり、遅いランナーは何も食べられず状態に。スタート前の配給地点で「後で給食とれるから」と控えめにしたのが悔やまれます。ここで救われたのは沿道の方々が配ってくれたチョコや飴。なんとか走り切る事ができ、これには感謝しかないです。
第1回大会ということで前例がなく、準備される方々も補給食数量の見積もりにはきっと悩まれたのでしょうね。ここは2024年の大会で最も楽しみにしているところで、どれだけ食べられるか、楽しみにしています。

「応援ありがとう!」
35~40km地点。ここが一番苦しんだところ。痛くならない走り方を模索しながら走っていると今度は膝とは違う場所が痛くなり、あきらめ感が高まる。
痛みで足が前に進まず5時間切りはもう無理、とあきらめた頃、春海橋で友人達の声援を受け、無様な姿を見せるわけにはいけないと一瞬必死に。

春海橋でのカラ元気

この声援を機に「4時間台目指してみるか」という気持ちが復活。
40kmから41km区間、幸いこの距離が早く感じられ、このペースで行けばなんとか5時間切れそうだということがわかり、最後に気合を入れる。
膝が壊れてもいいと痛みは無視して走り続けようやくFINISH。自分の時計で4時間54分。なんとか5時間切り達成!
ゴール地点でボランティアの方が祝福してくれる。感謝。
これまで経験してきたスポーツではこれ程の声援を受けるようなことがなく、沿道からの応援があんなに威力があるものだとは思いもよりませんでした、、、。
今回の東京マラソンで得た最も大きな経験はこれで、東京でこんなにも一体感が感じられるものなのかと驚きました。


という感じで2007年の第1回東京マラソンを走った後、いまだフルマラソンは走っていません。チームでの駅伝など細々と走ってはいましたが、登山のための体力維持程度。
次にフル走るなら東京で、と毎年運試ししていましたが50歳を超えて今年2回目のフルに挑みます。
目標は17年前より1時間早い「サブフォー」。どれだけできるものか、あがいてきます。

syomori.hatenablog.com

 

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